日本現代美術

Newspaper-F-82-C,D,E,F,G,H/Newspaper-PF-90-A,C

三島喜美代

制作年 1982、1990
材質・技法 シルクスクリーン、陶
寸法 F-82-C: 16.0 × 98.0 × 54.0 cm / F-82-D: 11.0 × 80.0 × 55.0 cm / F-82-E: 8.0 × 67.0 × 42.0 cm / F-82-F: 21.0 × 67.0 × 50.0 cm / F-82-G: 7.0 × 68.0 × 53.0 cm / F-82-H: 18.0 × 83.0 × 62.0 cm / PF-90-A: 16.0 × 37.0 × 34.0 cm / PF-90-C: 17.0 × 17.0 × 15.0 cm
著作権 © 2024 Kimiyo Mishima

1932年大阪生まれ。高校生のときに油彩を始め、高校卒業時に、独立美術協会の独立展に出展。後に夫となる画家の三島茂司の薫陶を受け、当初静物画など具象を描いていたが、徐々に抽象に移行し、最終的にはコラージュとシルクスクリーンを併用するミクストメディアに移行していった。

1960年代後半、絵画にコラージュするために使っていた新聞が丸めてアトリエの床に転がっているのを見て、新聞の彫刻のアイディアが浮かび、樹脂などいくつかの技法を試した後に、陶で新聞の彫刻を制作することに本格的に取り組み始める。落としたら割れる陶の緊張感と、毎日消費され捨てられていく新聞紙という存在のギャップが気に入ったという。大量の情報が含まれた新聞紙を、我々は日々受け取るが、新聞を捨てることで消費、あるいは忘れてしまう。一方で、陶の新聞はずっと存在し続ける。三島は大量の情報に対する恐怖と、それがもし永遠に存在し続けていくとどうなるか、人間は情報にどう対峙すべきかということをこの作品を通して掲示したいと考えたという。