宇宙
靉嘔
制作年 | 1958 |
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材質、技法 | 油彩、合板 |
寸法 | 122.0 × 184.0 cm |
著作権 | © 2024 Ay-O |
1931年茨城県生まれ。1954年東京教育大学卒。瑛九らをメンバーとする「デモクラート美術家協会」に参加し、戦後の画壇に生じた前衛芸術の潮流の中で作家として出発した。
58年にニューヨークに渡った彼は、現地の作家と交流を深めながら真の前衛を探求しつづけ、1960年代に起きた「フルクサス」の活動に加わる。オノ・ヨーコやナム・ジュン・パイクら世界中のアーティストと共に、日常と芸術の垣根、ジャンルに囚われない表現を生み出した。1963年の個展で虹のスペクトル色彩を用いた作品を発表。1966年のベネチア・ビエンナーレ展の出品により「虹の画家」として高い評価を確立する。以降、人間像をはじめ、多くの事物をモチーフにそれらをいずれも虹のスペクトルのうちに表現するスタイルを一貫させている。
《宇宙》は靉嘔が同年の読売アンデパンダン展に出品した作品である。和紙に岩絵具で一筆一筆、生き物のようにうごめく色の点を描いていく渡米後の作品「アニメイテッド・ペインティング」シリーズに見られる表現の萌芽を見ることができる。