札幌宮の森美術館のグランド・オープンを記念する本展では、さまざまな技法、表現によって多様な展開を見せるベトナム漆画アートの世界を紹介。

ベトナム国立美術館の所蔵作品、ベトナムアートシーンを代表する現代作家の1980年以降の作品を展示し、27日間という短い展示期間であったが、全道から大勢の方々にご来館いただき、ベトナム漆画アートの魅力に浸っていただく貴重な機会となった。本展は、京都市国際交流会館(京都)、国際交流基金フォーラム(東京)との巡回展。

今回特に話題を呼んだのは、日本初公開となった「リナムデ王と妃」(作者不詳 ベトナム国立美術館蔵)。ベトナムでは芸術遺産として扱われている貴重な作品だったこともあり、湿度管理など輸送中、展示中とも大変な注意が払われた。

オープニングの記念式典では、北海道立近代美術館の水上武夫館長や札幌芸術の森美術館の奥岡茂男館長よりお祝辞と励ましのお言葉を賜り、また、ベトナム大使館次席代表ルー・バン・ケイ公使からも展覧会開催への謝辞とご挨拶をいただいた。